Satoryu's Diary

Rubyが好きなプログラマーの日記。日々の生活、開発に関するメモとか考えとか。


2015年05月08日 [長年日記]

_ 1年間のプロジェクトの振り返りをやってみた。

普段は2週間を1スプリントとしているけれど、ゴールデンウィーク中はまともな営業日数がないということで、スプリントの振り返りではなく、この1年間のプロジェクトを振り返ってみた。 個人的には良い思考の整理ができたと感じているので、何をどんな感じにやったのか書き残しておく*1

背景

今担当している社内向けサービスは、本来プロジェクト開始当初のスコープには無かった。 プロジェクト開始から1年経ったころにその時点でチーム出来るようになっていたことを考慮して、当時の上司からサービスの引取を頼まれた。

そこから更におよそ1年が経過し、今年の初めには旧サービスを停止することができた。 その間、旧サービスができていなかった闇の部分や、旧サービスでは諦めていたけどステークホルダーが本当はやりたかったこと、ステークホルダー自体が長年抱えている課題などが色々と顕在化してきた。

「自分たちがやろう」として始めたサービスではないけれど、改善が期待されている。 あっという間に過ぎていった1年の中で、自分たちにはどのような人達が周りにいて、どのように期待されているのか、そして、自分たちはどのようなことをしてあげたいと思ったのか。 これから先のプランを考えるために、それらを整理したいと思った。

やったこと

漠然と「振り返りをしよう」や「自分たちの周りに誰がいるか?」という問いでは、悶々として終わりそうで怖かった。まず、これから先のマイルストーンを企画するネタになる考えや背景をチーム内で共有できることをゴールにしてみた。

まずは1年の振り返り

本当はプロジェクト自体は3年目に突入したので、2年間の振り返りでもいい。 けれど、1年に絞ったのは、いまのメンバーで共有できている期間がおよそこの1年だったから。 おそらく、1年以上前の話になると、それを知らないメンバーにとっては蚊帳の外のような感じになりそうだし、あとはあんまり曖昧な記憶を思い出すことに時間を割きたくなかったというのもある。ということで、この1年間を振り返りの対象にした。

ホワイトボードのある会議室は空いてなかったが、白い壁の広いスペースは確保できたので、まずは1年にあったことをチームメンバー全員で書きだしていった。

IMG_1679

個人的なことからチームのこと、とにかく何でも良いので、書き出していった。 3名で1時間くらいかけて出していくと、それぞれで覚えていることがやはり異なっていることがわかった。 時期についても、メンバーによっては覚えていたり、いなかったりなので、一人だとできなさそうである。 それだけでなく、誰かがある出来事を書くと、それで思い出して別の出来事が出るなど、みんな同時に作業することが効果的だった。

ご近所さんを探せ!

アジャイルサムライに載ってたインセプションデッキに頼って、「ご近所さんを探せ」をやってみることにした。

アジャイルサムライ

アジャイルサムライ
著者:ジョナサン・ラスマセン
価格:2,808円(税込、送料込)
楽天ブックスで詳細を見る

上の振り返りでそれぞれの出来事を見ながら、その時々に関わっていた人を書き出していくことから始めた。 ひとしきり出していったあとに、書きだした関係者を分類していった。

Pasted_Image_5_9_15__02_02

分類するときの基準は、自分たちチームにとってどういう存在か ということにした。 自分たちが見つけたのは

  • よく問合せをしてくれるサービスのユーザー
  • サービスについて使い方を他の人達に教えてくれる人(ヘルプデスク、支社のIT担当)
  • 自分たちのサービスを支えるインフラの担当者
  • 会社全体のリスク管理の担当者
  • 実際にあるリスクについてユースケースを教えてくれたユーザー
  • 会社全体のドメインを管理するチーム
  • 自分たちのサービスが生成したデータを別サービスで利用しているユーザー

という人達。実際に個人名まで出せたところが良かった。 実際に検証する際に、「例えば、こういう人が」ではなく、誰に聞けば良いかがわかるということは重要なことだと思う。

これらを分類した後に、それぞれの人達に対して、「自分たちがどうしたいか」や「自分たちはどうして欲しいと思っているか」を書いてみた。 ここは書き出すのに非常に難しかったので、何かしらそれらをイメージしやすくなるための情報をもうちょっと出す手順を踏んだほうがよかったのかと思う。

成果

自分たちチームと周りのステークホルダーとの間がどのようになってて、どうしたいかが見えた。 これから先の計画を考える際に、誰に対してのものかを考える際の土台ができたように思う。名前もわかっているので、インタビューしたり、ユーザーテストを協力することもできそう。

時間は全体で2時間30分くらいでぶっ続けで、1つの合意した形で成果物ができたので良かったと思ってます。 これを使って、今度は次の1年くらいのやることを書きだそうと思います。

参考

*1 来月あたりに、忘れてそう。


最近の投稿

翻訳しました(ちょっとだけ)

follow us in feedly