Satoryu's Diary

Rubyが好きなプログラマーの日記。日々の生活、開発に関するメモとか考えとか。


2016年04月07日 [長年日記]

_ スクラム現場ガイド読書会キックオフイベント に行ってきた。

翻訳後のレビューでほんのちょこっとだけしか貢献できなかったので、がっつり読むための仕組みとして読書会であーだこーだ議論するのがいいだろうなぁ、と思っていた所、まさに読書会のキックオフがあるというので行ってきた。

ジグソー法という協調学習の手法を使って、各テーブルで2から4章までの各章を読んで議論し、その後に再度グループを組み直して、各章の内容について話し合った。自分が読んだのは3章(の物語の部分)で

  • コンサルってなんか、スクラムっぽい感じがしないねー
  • ここで言うコンサルって、チームとどんな関わり方するんですかねー
  • この章のコンサルって、チームの一員としてコミットするところまで入るんだ!

みたいな気付きがあった。こんな風に、話し合っていくうちに、読んだ段階での疑問点が出てきて、次に読み進めるところがわかったりして面白かった。 他の章も読んではいないのだけれど、教えてもらった感じだと、

  • 2章。ライアンはスクラムに感銘を受けて、新しいプロジェクトに取り入れようとするけど、熱意が伝わらず周りから引かれる。上司のスティーブはいちおう理解者ではあるが、なかなか思い通りにうまくいかない様子。
  • 4章。見積もり方について3つの方法。過去の類似した事例を元にする方法、とりあえず今の知識と情報で見積もる方法、そして、3スプリントくらいとりあえずやってみてからその時点で見積もる方法。ステークホルダーにリリースプランを伝える時は、幅を持たせないと大変なことになる*1

帰りの電車で2章を読んでいた。翻訳者の原田さんが

この本は、なかなか辛い話が沢山載っている

ということを仰っていて、2章の物語もそんなつらい話で始まっている。 このタイトルにある現場ガイドというのは、「難しい状況に出くわした時の対処法」ということなのだなというのがよく分かる。 これまで自分が読んできたスクラム関連の本は、わりと楽観的というか、従来の開発スタイルに対するスクラムの良さについて書かれていたように思う。それに比べて、この本は、スクラムを実践する上で直面する問題と対処について書かれているので、他の本とは異なる印象。

翻訳に2年、原著においては5年ほど執筆にかかっているそうで、その時間をかけてでも、このストーリーを届けようとした原著者ならびに翻訳者、編集者をはじめ関係者の方々には本当に頭が上がらない。

*1 これは”アジャイルな見積もりと計画づくり”読書会でも見た議論。http://amzn.to/1oKTqxl


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